第五話「謎の女」
「きゃぁぁぁぁ」
突然の悲鳴に驚く2人。そして同時にその悲鳴のもとへ走り出した。
悲鳴は階段からだ。2人が辿り着いたとき1人の生存者と2体のゾンビがいた。
亮は急いで助けようとした。だが持ってきた銃は弾切れでマガジンは持ってきていない。
バッドは急いできたので持ってきていない。
どうしようか亮が迷っていると亮の横にいたはずの優里が消えていた。
するとゾンビがいた方向から腐った果物がつぶれる音がした。
ゾンビたちの方を見るとそこに優里はいた。ゾンビを殺すために
。亮が見た頃にはもう既に1体は殺されていてもう1体目をを優里が殺るところだった。
「守らなきゃ」
そう思っている頃にはもう体が動いていた。
そして自分でも驚くほど手際よくゾンビを殺した。
さっきもそうだ。亮が襲われそうになり「守らなきゃ」と思っている頃にはもう行動に移していた。
そんな自分が優里は怖かった。
ゾンビを全部殺したところで優里は生存者の方を見た。女の子だ。
彼女は踊り場の隅でうずくまっていた。優里はそんな彼女に声をかけた。
「もうゾンビはいないから大丈夫だよ。」
その言葉を聞いて彼女はゆっくりと顔を上げた。その顔を見たとき優里は思わず言った。
「智美!?生きてたんだ!」
智美と呼ばれた方も優里の顔を見て
「優里?優里なの!?」
と言った。彼女は昨日優里と一緒に帰っていた智美だった。感動の再会?はつかの間、亮が
「ここは危険だ。戻ろう。」
と言った。2人はその言葉に同意し3人はバッグの置いてある教室へと戻った。
するとそこにまた1人生存者がいた。だが普通の人ではなかった。
別にゾンビ化しているわけではない。ちゃんとした生存者だ。
その生存者はさっきの人とは違うアメリカ人だった。その人は女であの2人のように武装していた。
だがあの2人のように制服的な物ではなかった。
驚いて入り口で止まっていた3人に向かって女が口を開いた。
「あなたが山下優里さんね。一緒に来てもらえるかしら?」
あのエージェントたちのように上手な日本語で話しかけてきた彼女の手には銃が握られており銃口は3人に向けられていた。
突然名前を出されて優里は驚き動揺していた。そんなことはかまわず女はゆっくり近づいてくる。
"ヤバい、逃げなきゃ"
優里はそう思ったが体が言うことを聞かず動けない。
すると突然銃声が聞こえた。彼女が撃ったわけではないようだ。
むしろ彼女の後ろの壁に銃弾が当たり彼女のほほから血が流れていた。
銃は優里たちの後ろから撃たれた。
驚いて振り向くとそこにはエージェントたちがいた。銃を撃ったのはこの2人らしい。
2人の手にも銃が握られていた。そして女のエージェントが口を開いた。
「ウチのコに手を出さないでくれる?どうしてもと言うなら…わかっているわね?」
「フン…そんなんで私が諦めるとでも?」
「アラ、強気な人ね。でもあなたの方が不利よ。」
「えぇ、だからいったん引かせてもらうわ。」
そう言うと彼女は突然走り出しベランダから飛び出していった。
亮と智美の2人は混乱していた。あの2人がなにを話しているのかがわからなかったからだ。
内容が理解できなかったわけではない。言葉がわからなかったのだ。
2人は英語で話していた。だが優里は英語でもなにを話しているかがわかった。
でもやっぱり混乱していた。
ふと優里は気付いた。エージェントも消えていた。亮と智美もそれに気付いた。
「なにがどうなってるんだよ…。」
亮が思わずそう漏らした。
「とりあえず資料とバッグの中身を確認しよう。ボケっとしているだけじゃ何も始まらないからね。」
「えっ!?なに?どういうこと?」
「作業しながら智美には説明するよ。」
そう言って優里はバッグの中身を確認しようとした。すると中身を見た優里が突然大声で叫び倒れた。