第四話「謎の組織」

「優里!!」
亮は思わずそう叫んだ。あまりに突然すぎてわけがわからなくなった。
そう思っていると優里の悲鳴が聞こえてきた。亮をかばったせいで優里が襲われた。
助けようとしたが銃は弾切れ、バッドは拾うには遠すぎる。
亮が混乱していると突然銃声がした。
するとゾンビがゆっくり倒れていく。
驚いて亮は銃声がした方向を見た。銃声がした入り口には怪しい2人の男女が立っていた。
2人はアメリカ人のようだ。アメリカ人なだけなら怪しくはない。亮が怪しいと思ったのは服装だ。2人の格好はまるで戦争へ行く兵士のように武装していた。
ふと女性の方の手元を見た。そこには銃が握られていた。
どうやらこの人たちが優里を助けてくれたらしい。
アメリカ人の方を見ていると足下からうめき声が聞こえた。その声を聞いて亮は思い出した。
"そうだ、優里がゾンビに襲われて…"
亮は急いで優里の側により様子を見た。
優里の腕から血が出ていた。ゾンビに噛まれたのだ。
だが不幸中の幸いか優里はとっさに首を腕でかばったらしい。
すると優里の異変に気付いたのか入り口に立っていたアメリカ人がこちらへ歩み寄ってきた。
2人は優里の側まできた。亮は怪しいと思っていたので少し警戒していた。
女性の方が腰のバッグから何かを出した。そして優里に話しかけた。
「大丈夫?あいつらに噛まれたの?傷を見せて。」
そう言うとさっきバッグから出した物で何かを始めた。応急処置だ。
その様子を亮は黙って見ていた。自分が手を出しても手伝えるような事ではないし優里を助けてくれているのだ。
亮は警戒心をといた。応急処置の終わった優里の腕には包帯が巻かれていた。
そのとき亮はその包帯を見て何ともいえない気持ちに襲われた。
優里が自分のせいで怪我をしてしまったからだ。その気持ちは顔に出ていた。
そんな亮の様子が心配で優里は声をかけた。
「亮、大丈夫?怪我の事なら気にしないで。これは私が悪いんだもん。」
亮は何も答えずただうつむいた。
しばらくの沈黙。
最初に動き出したのはアメリカ人たちだった。
男の方が手に提げていた大きなバッグを床に置き、女の方が書類らしき物を優里に渡した。
そこで優里は昨日から疑問に思っていた事を思いきって聞いた。
「あの、あなたたちは一体何者なんですか?。昨日は突然銃を渡すし、今日は助けてくれるし…何でなんですか。」
亮は突然の優里の発言に驚いた。しかも昨日の事を知らないので混乱した。
「…私達の事は何も知らなくていいのよ。あなたたちが知っておくべき事はその書類に書いてあるわ。ちゃんと目を通しておいてね。」
女性が優里の質問に答えると2人は教室を出て行った。
これ以上訊いても答えは同じだろうと思い優里は2人を引き止めなかった。
2人が出て行ってしばらくの沈黙がながれた。そして先に口を開いたのは亮だった。
「山下はあの2人を知っているん?」
「うーん…知ってるわけじゃないけど会った事はある。その銃は昨日あの2人にもらったんだよ。」
亮は自分のてに握りしめられた銃を見た。
「そう言えばあのバッグとこの書類なんだろうね。」
「その前に教室を移動しよう。ここじゃまたさっきみたいにゾンビがきたとき危ないからな。」
そう言うと亮はバッグを持って教室を出て行った。
「ちょっと待ってよぉ。」
優里は急いであとを追おうとした。
だが突然変な視線を感じて立ち止まった。
周りを見渡したが亮はこちらを見ていない。ほかに誰もいない。
「おーい、置いていくぞー。」
「ちょっと待ってっていってるじゃーん。」
優里は気のせいだと思い行くことにした。

 2人はさっきの教室からちょっと離れた教室に入った。
ここにはゾンビもおらずさっきの教室より安全そうだった。
2人は教室の奥まで行きそこに荷物を置いた。
そして腰を下ろそうとしたとき突然教室の外から女の子の悲鳴が聞こえてきた。

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