第二話「レインコート」
かつて人々は「傘」の下にいた。
なぜかと言うと有害な雨が降ってくるからだ。
だがその有害な雨は「傘」がふらせていた。
人々はこの事実を知らない。しかし「傘」は雨に耐えきれず壊れた。人々は焦った。
人々はもっと雨から自分たちを守ってくれる物を求めた。今度は「雨合羽」を。
翌日
今日は終業式で明日から夏休みだ。
優里はテレビを見ながら朝食を食べていた。
いつものようにニュースで犯罪、スポーツ、芸能界、天気予報などが報道されていた。
そしていつものようにニュースを見ていた優里の顔が少しこわばった。
優里の耳に入ってきたニュースは最近戸川町で起こっている連続殺人事件だ。
昨晩もまた2人殺されたらしい。今日で3日連続だ。犠牲者は5人。
不幸中の幸いか、その犠牲者の中に優里の知り合いはいない。
この事件の内容は3、4人の集団が襲ってきて喰われてしまうと言った猟奇的な内容の物である。
そのため発見時に身元が特定できないほど遺体が損傷している物もあったそうだ。
最初は野良犬の仕業と思われた。
だが殺された被害者たちの体の傷の歯形は人間の物だった。
そして歯形が何種類かある事から集団で襲ったと考えられた。
"もうすぐ夏休みなのにこんな事件が起こるなんて…やだなぁ"
優里は自分の部屋で登校準備をしながらそう思った。
そしてチラッと時計を見た。
まだ時間には余裕があったが早めに学校に行こうと思い鞄を持って部屋をでようとした。
と突然ゴトンッと重い物が落ちる音がした。
ビックリして振り返ると昨日変なアメリカ人からもらった包みがあった。
優里は時間がまだまだ余裕なのと智美が中身を知りたがっていたため今見ておく事にした。
緊張しながら優里はゆっくりと包みを開けた。黒い物が見えた。
"こんなにゆっくりしてたら遅れちゃうな"
優里はそう思い一気に開けた。
そして優里は中身に驚いて飛び上がってしまった。
包みの中に入っていた物は半自動拳銃1丁とそれのマガジン2個だった(正確にはマガジンは銃に刺さっているのを含め3個)。
優里は少し落ち着いてから恐る恐る手に取ってみた。
優里は本物かどうか試しに撃ってみようと思ったがその必要はなかった。
銃はモデルガンとは思えないほど重かった。
優里は手に取ったとき不安となぜか懐かしさを感じた。
その懐かしさが余計に不安感を大きくさせた。そのとき優里の目にふと時計が目に入った。
すると親に見つかると困るので銃を鞄の中に入れ急いで部屋をでた。
もうとっくに家をでる時間を過ぎていた。
急いで走ってきたが優里は異変を感じた。
家から離れるほどに、学校に近づくにつれ人気がなくなってきている。
不安な気持ちを抱きながら優里は学校へと急いだ。