第八話『G』
逃げて行くハンターを追って、体育館に来た。
そこまではよかったが、館内で、ハンターを見失ってしまった。
見当たるものと言えば、歩く死体と、夥しい量の血だけだ。
全員で手分けして探すが、何も見つからない。
ハンターが見つからないことがおかしいと思った満月は、赤い瞳の力を使うことにした。
全員の行動が手に取る様に分かる。もちろん体育館のどこでも見える。
満月は、舞台の奥の方にある扉に集中する。その扉は開かずの間とされており、満月や和希の知る限り、開かれたことは一度もなかった扉だ。
今、その扉の鍵は開いている。
おそらくハンターは扉の向こうだろう。満月は全員を集めて、扉の奥へ。
開かずの間には、階段が。それも凄く長い螺旋階段。一歩、また一歩。闇に吸い込まれて行く様に下りる。
全て下りきった。扉がある。
(満月)『何だろう?この感覚は。この扉は開けてはいけない気がする。』
そう思っていると、和希が扉に手を掛けている。
(満月)『開けちゃダメっ!?』
思いは届かなかった。
和希は、扉を開けると同時に、目の前から出てきた、肩にも目のある、
鉄パイプを持った男に、殴られ、その場に倒れ付してしまった。
っ!?
誰もが予想のつかない展開に、硬直してしまう。そして・・・。
(満月)『和希君っ!?』
(和希)『アレ?オレはここで何をしていたんだ?えーと確か扉に手を掛けた後・・・・・・』
扉を開けると、鉄パイプを持った男に殴り付けられて・・・・・・
(和希)『気を失った?』
そういえばみんなは居ない。
まさか・・・殺された?けど、そんなはずはない。あのときに殺されてるなら死体や血が残ってるはず、喰われたとしても、血は残るはず。しかしここには何もない。
(和希)『みんなうまく逃げたのか。』
やつは前に居た。
みんな上に逃げたのかな?
そう思い、上に戻るが、扉は鍵が掛かっていて、開けそうにもない。
じゃあ、中?
何はともあれ、階段をまた下りた。
今度は用心しながら、扉を開ける。
銃を構え、右左を確認し、中に入る。中は見た感じ、研究所だった。
清潔感あふれる白の廊下だったはずなのだろうが、今は血で汚れている。
とりあえず、目の前にあった部屋に入ってみると、資料がたくさん散ばっていた。
適当に拾って読み漁っていると、あるひとつをレポートを見つけた。
「レポート【G】 Gを体内に打つと、右肩から目が、生えてくる。
実験のため、G被験者を、ハンター三体と戦わせたところ、その異常な進化のスピードにより、見事勝利を収めた。
全部で四段階の進化を見せたが、まだ可能性はあるかもしれない。
まずは、右肩から目が生えてくる。その次に、右胸あたりから形成された、新たな顔が頭となり、もともとの顔は体に吸収されかけになる。
その次にもともとの顔は完全になくなり、肌の質が完璧に変わり、背中あたりから、新たな腕が生えてくる。
更に胸に新たな口の様の物が出来る。
そして我々に見せた最後の姿が、獣のような歩行で、胸の口が更に巨大化する。
ハンターに勝利したGはハンターを捕食し始めた。その後、人間に危害を加えないように、ロケット弾で爆破。
Gにはまだまだ可能性がある・・・・・・。」
そういえば自分を殴ったやつも、方から目が。
(和希)『ああ、不安だ。』
和希が気を失った後、全員はとにかく逃げた。
満月が最初に我に返り、力を使って、鉄パイプの男を止めているうちに。
うまく撒いて、胸を撫で下ろしたころ、そこはどこかも分からない、研究所だった。
途中いろんな部屋に回り、散らかっている資料を見る限り、あのゾンビの原因を作っていたのはこの研究所だったようだ。
学校だけでなく、市の建物の全ての地下に繋がっていた。
市は全ての元凶、ウイルスを作った会社、アンブレラの資金によって成り立っていた。
FBIのウィルソンは重要な資料を拾い集め、持って帰るつもりだ。アメリカに。
アンブレラの悪事を世界に報道し、この世から潰しておかなければならない。
このような事件が二度と起こらないように。
今はたまたま見つけた、武器庫に居た。
さすがに危険物資を扱っているためだけあって、武器は揃いに揃っている。
各々が武器を選び、装備した。
(ウィルソン)『これだけあれば、そうそうやられることはないだろう。この無線機を持って、二人一組で手分けしてウイルスを探そう。』
そんなわけで、全員が別れる。
ウィルソンと健斗 紘輝とクララ 航希と実風 満月は仕方なく一人で。
1ペアごとに一機、無線を持って。