第五話『最悪の状況』
(航希)『焦らないでっ!静かに・・・』
全員が指示に従う。
ドンドンッドンドンッ・・・カチカチカチカチ
あの鋭い爪が地につく度に音がなる。【あいつ】は、何処かへ行ったようだ。
(和希)『何故、奴は去って行ったんだ?』
(航希)『目がないし、ゾンビと一緒なら、知能も持ってないと思って。』
それぞれが納得する。
(ウィルソン)『しかし、今の装備じゃ【あいつ】には勝てそうにもない。気づかれないように逃げよう。』
扉をゆっくりと開け、外に出る。
辺りを見回す。そして最悪なことに、【あいつ】は殺したばかりの教頭を喰らっていた。
その光景を目の当たりにした一行は、吐き気を覚えた。しかし音を立てると気づかれてしまう。急いでその場を後にした。
階段まで移動して、ウィルソンが航希にも無線機を渡した。
(ウィルソン)『学校は広い。少々危険だが、別行動にしよう。何かあったら、無線機で連絡してくれ。使い方はわかるね?』
(航希)『はい。』
それから和希・満月が3階。航希・実風が4階。ウィルソンが5階。分かれて生存者を探すことにした。
それから数十分後。まだ一人も見つかっていない。この町の生き残りは自分たちだけじゃないかと思っていると
(??)『キャァァァ』
教室から悲鳴が聞こえた。焦ってその教室に入ってみたが、もう遅かった。まだ誰かもわからないその人は【ゾンビ】によって、殺され、食われていた。
食事中のゾンビの頭を背後から撃ち抜き、絶命させる。そして食われた死体を確認すると、残念なことに英語の教師堀北唯先生であった。
(和希)『こちら木村です。堀北先生を見つけましたが、手遅れでした。』
残念な結果のせいで返事が返ってこない。
(満月)『もう・・・行こう。』悲しそうに満月が言う。そして部屋を後にした。
更に数十分後。最悪だった。【あいつ】と出くわしてしまった。
慌てず満月を自分の背中に隠し、ショットガンを構えた。
(和希)『化け物めっ!』
そう言いながら撃つ。とにかく撃つ。ダメージが蓄積し、相手が隙を見せた。そこを見逃さなかった和希は、駆け寄り、校長室の下で取った、ナイフを【あいつ】の脳天に突き立てた。
さすがに脳にナイフは苦しい様子。引き抜き、止めにハンドガンの銃口を脳天に突きつけ、引き金を引いた。少しもがいた後、絶命した。ナイフを収めて、リロードした。
それから数分後、無線が入った。
(無線)『こちらウィルソン。たった今、佐藤紘輝と加藤クララを保護した。両方とも無傷だ。』
(和希)『本当ですか。』
無線の向こうからは紘輝とクララの声が聞こえる。
一息ついて、また歩き始める。
数十分後。いくつも部屋を回り、【ゾンビ】を倒してきた。
そのためかなり時間が経過していた。まだ夜は明けないが、それでもかなり時間が経っていた。後もう少しで3階が全部探し終わるというところで、前方から十数体の【ゾンビ】が。
(満月)『和希君、後ろにもいっぱい・・・。』
(和希)『逃げ場がない。とにかく撃とう。』
二人で前方と後方を撃つ。しかし二人じゃ間に合わない。撃ちながら無線で応援を呼ぶ
(和希)『助けてくれっ!囲まれた。場所は奥の階段前。』
かなり焦って、照準もずれてきた。
(満月)『もうだめかもしれない。』