第四話『焦り』
(ウィルソン)『そうだ。緊急時のためにこれを渡しておこう。』
ウィルソンは和希に無線機を渡した。
(和希)『これはちゃんと繋がるんですか?』
少し疑いつつ、和希がスイッチを入れると、無線機は繋がった。
(満月)『でも携帯は繋がらないね。』
携帯の画面には【圏外】としか表示されていない。
(ウィルソン)『アンブレラによる大規模な電波妨害が原因だろう。』
裏では国家と同じくらいの力を持つ、アンブレラ。出来ない事があるはずがない。
(和希)『そういえば、どうやってこの街を出るつもりですか?』
(ウィルソン)『この無線でヘリを呼ぶ。もちろんFBIのヘリだ。』
安心した和希と満月。
今度は二階を探索をし始めた一行。
【ゾンビ】がうろついてるのは言うまでもない。もう扱いには慣れたのか、三人とも【ゾンビ】を見ても、怯まない。
たどり着いた先は【職員室】いかにも誰かが居そうな感じが漂っている。
勢いよく開けてみると、中には【ゾンビ】ではなく、生存者が二人が居た。
(??)『閉めてください!早くしないとあいつ等が来る!』
(ウィルソン)『!?』
焦って扉を閉める。
(和希)『どういうことだ?話してくれ。』
(??)『僕の名前は中谷航希(なかたにこうき)横に居る彼女の名前は渡辺実風(わたなべみか)です。あなた達の後輩です。あいつ等って言うのは・・・』
(満月)『【ゾンビ】じゃないの?』
(実風)『違います。【ゾンビ】とは違って、人間の皮を剥いだ、筋肉質むき出しで、目がなくて、四つん這いで、爪が鋭くって、天井とかに張り付いていたりして、何より舌が長い変な生き物です。』
(航希)『【あいつ】を見たとき、二人でここに逃げ込みました。多分この辺を徘徊していると思います。【ゾンビ】だけでも精一杯なのに、あんな化け物・・・。』
しばらくして。
(ウィルソン)『FBIのファイルにはここの隣の校長室の下に武器があると書いてある。そこで武器を調達しよう。』
何故こんなところに銃器があるか、そんな事はどうでもよかった。急いで、校長室に行く。
入ると、椅子に座った、校長が居た。
(校長)『まだ生き残りがいたのか。あと3日後には、この街は地図上から消えてなくなる。』
衝撃の事実。
(和希)『消えてなくなる?そんなバカな・・・。』
(校長)『下に武器がある。持って行くがいい。』
校長の後ろには階段があった。
(和希)『じゃあ行かせてもらいます。』
下には本当に武器がたくさんあった。
(和希)『これで一先ず安心だな。』
ハンドガン、ショットガン。ホルスターからマガジンまで。もちろん弾薬も。種類は少ないものの、今の和希たちには、十分すぎた。
(和希)『渡辺さんと満月ちゃんは重いだろうから、ショットガンを持たなくていいよ。じゃあ行こう。』
それぞれが武器を持ち、出発する。
上に戻ると、校長が消えていた。
(和希)『いったい何処に行ったんだ。』
(ウィルソン)『気にしていても仕方ない。気にせず、進もう。』
廊下に出ると誰かが走って向かってくる。その後ろには例の【あいつ】が見える。
(??)『た、助けてくれぇ!』
よく見ると教頭だった。応戦しようとするが、早くて照準が合わない。もたもたしている内に、【あいつ】が教頭に追いつく。最悪な事にそこで教頭が躓く。
(教頭)『やめろぉ!』
叫びつつ、後退っていると、【あいつ】は口を開け、長い舌を槍の様に尖らせ、教頭の顔面を貫く。教頭は絶命した。
(和希)『くそっ!間に合わなかった。これ以上殺らせてたまるかっ!』
頭を狙い、引き金を引いた。当たった。しかし、あまり効いているようには思えない。
(和希)『強い。このままじゃダメだ。一旦逃げよう。』
全員は職員室に逃げ込んだ。
急いで扉を閉める。そして離れる。
ドンドンッドンドンッ
【あいつ】が扉を叩く。
(和希)『どうしよう。どうすればあいつを倒せる?』