エピローグ

そんなわけで、俺はまだ生きてはいるが、もう食いもんも水もねえし、もうすぐ死ぬかもしれねえ。
最初にばばあに咬まれた部分は、熱を持っちまって、薄暗い押し入れの中だからわかんねえが、多分腐り始めてる。
今でもまだ悲鳴は聞こえるから、生きてる人間もいるだろうし、運がよけりゃ誰かが助けにくるかもしれねえ。
背中まで激しい痛みをもってきたって事は、映画なんかと一緒で、引っ掻かれても、ダメなんだろうな…。
ただ、死ぬまでは、生きてえ。
生きたまま、あいつらに喰われて死ぬのはゴメンだ。
生きてえ。
ただ、生きてえ。
この一週間、糞もションベンも押し入れん中で垂れ流しだし、そろそろ臭いとかであいつらが気付くんじゃねえかって、気が気じゃならねえ。
さっきも頭をぶつけて起きたばかりだ。
いつ気付かれて、引き摺り出されて喰われちまうかわからねえ。
そこを何とかたのむぜ、神様。
死ぬまでは、生かせておいてくれ。
つまんなくても、食うもんがなくても、死ぬまでは…。

END