第十三話
車のスピードを上げながらも、他のボケナスが突っ込んでこないよう、注意深く運転しながら、俺はどんどん街を離れ、山の方へ向かっていた。
近所に住む友達カップルは合流しようと思えばまだ間に合ったかもしれない。
ただ、今は道はまだ渋滞してないし、すれ違う車も段々少なくなっている。
人の少ない山に行って、しばらく待ってれば、警察と自衛隊が何とかしてくれるはずだ、きっと。
もしかして、山奥の方のコンビニとか、まだ大丈夫そうじゃねえか?
都合のいい方向に考え始めた時だった。
ゴスっ!
『痛っ…!』
何かに頭をぶつけ、俺は目を覚ました。
車には乗っていない。
乗れなかった。
それどころか、ああ、そうだった、家からも出なかったんだ。
夢だった。
ここで起きるのは絶望だ。
最初の日から一週間が経っていた。